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更年期と髪の関係とは?
40代後半から50代にかけて、「最近髪のボリュームが減った」「うねりやパサつきが気になる」など、髪質の変化を感じる女性は多くいます。実は、これらの変化の背景には“更年期”という体の大きな節目が関係しているのです。
更年期とは、女性の体内で分泌されるエストロゲン(女性ホルモン)の量が徐々に減少していく時期のことを指します。閉経をはさむ前後約10年間ほどを指し、この時期には体調の変化や気分の浮き沈みなど、さまざまな症状が現れます。その中でも、意外と見落とされがちなのが「髪の変化」です。
髪は年齢とともに少しずつ変化しますが、更年期に差し掛かる頃からは、ホルモンバランスの乱れが顕著に影響するようになります。では、なぜ女性ホルモンが減ることで髪質が変わってしまうのでしょうか?
女性ホルモン「エストロゲン」と髪の深い関係
女性ホルモンには主に「エストロゲン」と「プロゲステロン」があります。このうち、髪の健康と深く関わっているのがエストロゲンです。エストロゲンは、毛髪の成長を支え、ツヤやハリ、コシのある美しい髪を保つ働きを担っています。
しかし、更年期になるとエストロゲンの分泌が急激に減少します。その結果、髪の成長サイクルが乱れたり、頭皮の血流が悪くなったりすることで、髪にさまざまな変化が現れやすくなるのです。
たとえば、以前より抜け毛が増えたり、髪が細くなったり、白髪が増えるといった悩みは、多くの女性が経験します。これは年齢だけのせいではなく、ホルモンバランスの変化が大きく関わっていると言えます。
髪の「成長サイクル」に起きる変化
健康な髪は、「成長期」「退行期」「休止期」という3つのサイクルを繰り返しています。エストロゲンが十分に分泌されている間は、このサイクルがスムーズに機能し、しっかりとした髪が生え続けます。
しかし、更年期になると成長期が短くなり、休止期の割合が増える傾向にあります。そのため、髪が細く、短いまま抜けてしまうことも。これが「髪が増えにくい」「分け目が目立つ」と感じる主な原因です。
このような変化は個人差がありますが、ストレスや睡眠不足、偏った食事など、生活習慣の影響も重なって進行しやすくなります。つまり、ホルモンバランスの変化に加えて、ライフスタイルの乱れも髪に大きな影響を与えるのです。

更年期に見られる髪の変化とその原因
1. 抜け毛・薄毛が気になるようになる
更年期を迎えると、抜け毛が増えたり、全体的にボリュームが減ったように感じることがあります。これは、エストロゲンの減少により毛根が十分に成長できなくなり、髪の成長サイクルが短くなってしまうためです。
また、ストレスや睡眠不足、血行不良も抜け毛を促進する要因になります。ホルモンバランスの乱れだけでなく、生活リズムの崩れが髪の健康に影響する点も意識しておきましょう。
2. ハリ・コシがなくなる
以前はしっかりしていた髪が、最近ではペタッとしてしまう…。そんな変化も、更年期の代表的な髪の悩みのひとつです。エストロゲンの低下によって髪の内部構造(たんぱく質や水分バランス)が乱れると、弾力や密度が失われ、ハリやコシが感じにくくなります。
その結果、髪がまとまりにくくなったり、スタイリングが決まりにくくなったりすることも。ボリュームがなくなると見た目の印象にも影響するため、精神的に落ち込んでしまう方も少なくありません。
3. うねり・パサつきが増える
加齢によって髪の内部にある脂質や水分が減少し、キューティクルが乱れやすくなると、髪がうねったりパサついたりします。これも更年期の特徴的な変化です。髪の表面がなめらかでなくなることで、ツヤが失われ、全体的に疲れた印象を与えてしまいます。
湿気の多い日は特にうねりや広がりが強く出やすく、「朝のスタイリングが持たない」と悩む方も多いでしょう。このような状態を改善するためには、保湿やダメージ補修を意識したケアが大切です。
4. 白髪が急に増える
「最近、白髪の増え方が早くなった」と感じるのも、更年期に多い変化です。髪の色をつくるメラノサイトという細胞の働きが、ホルモンや栄養状態の影響で弱まるため、黒い色素が作られにくくなることが一因です。
白髪そのものを完全に防ぐことは難しいですが、頭皮の血行を促したり、バランスの良い食事を心がけることで、髪全体のコンディションを整えることができます。焦らず、できることから対策を始めていきましょう。
ホルモン以外の要因も見逃さない
髪の変化を「更年期のせい」と思い込んでしまいがちですが、実はそれだけではありません。日々のストレス、栄養不足、睡眠の質の低下、過度なカラーリングやパーマなどの外的ダメージも、髪のトラブルを引き起こす要因となります。
特に40代以降は、仕事や家庭での負担も増えるため、無理をしすぎると体だけでなく髪にもサインが出やすくなります。「最近髪の元気がないな」と感じたら、ホルモンだけでなく、生活習慣全体を見直すタイミングかもしれません。

更年期の髪を健やかに保つためのケア方法
1. 食生活で髪の栄養をサポートする
髪の主成分はたんぱく質である「ケラチン」です。そのため、髪のハリやコシを保つには、肉や魚、大豆製品、卵などの良質なたんぱく質を意識して摂取することが大切です。
また、鉄や亜鉛、ビタミンB群、ビタミンEなどのミネラルやビタミンも、頭皮の血行や細胞の代謝を支える栄養素です。バランスの取れた食事を心がけることで、髪の成長を内側から支えることができます。
ただし、特定の食品やサプリに頼りすぎるのではなく、あくまで「日々の食事全体のバランス」を意識することがポイントです。
2. 頭皮ケアを習慣にする
髪の健康は、頭皮環境が整ってこそ保たれます。皮脂や汚れがたまると毛穴が詰まり、髪の成長を妨げる原因にもなるため、洗髪はとても重要です。
シャンプーは爪を立てず、指の腹でやさしくマッサージするように洗いましょう。洗い流す際はぬるま湯で丁寧にすすぐことで、頭皮への負担を減らせます。洗髪後は自然乾燥ではなく、ドライヤーで根元からしっかり乾かすのもポイントです。
また、頭皮マッサージを取り入れると血行が促され、髪の栄養が行き渡りやすくなります。テレビを見ながらやお風呂の中など、無理のない範囲で続けてみてください。
3. 保湿ケアで髪にツヤを与える
更年期の髪は乾燥しやすく、パサつきやうねりが出やすくなります。洗髪後のトリートメントやヘアオイルをうまく活用し、髪の水分を逃さないケアを心がけましょう。
特に、洗い流さないタイプのトリートメントやオイルは、日中の乾燥や紫外線から髪を守るのに役立ちます。軽く毛先につけるだけでもツヤ感が出やすくなるため、日々のルーティンに取り入れやすい方法です。
4. 睡眠とストレスケアも大切に
睡眠不足やストレスは、ホルモンバランスの乱れをさらに悪化させることがあります。夜はできるだけ同じ時間に眠るようにし、スマートフォンの使用は就寝前には控えましょう。質の良い睡眠が取れると、髪の新陳代謝もスムーズになります。
また、ウォーキングやストレッチ、深呼吸などの軽い運動を取り入れることで、自律神経のバランスが整い、心身ともにリフレッシュできます。ストレスをため込まないことも、美しい髪を保つための大切な要素です。
5. 髪の変化を前向きに受け入れる
更年期による髪の変化は、誰にでも訪れる自然なプロセスです。若い頃の髪に戻ることを目指すよりも、「今の自分に合ったケア」を見つけることが大切です。
たとえば、髪のボリュームを活かしたショートヘアにしたり、ツヤ感を重視したカラーリングに変えたりするだけで印象は大きく変わります。無理に隠すよりも、上品で健康的な髪を目指す方が、気持ちも前向きになれるでしょう。
まとめ:更年期の髪は、日々のケアで美しく保てる
更年期に入ると女性ホルモンの変化により、髪質や頭皮環境が大きく変わります。しかし、正しい知識を持ち、食事・睡眠・ケア習慣を整えれば、髪の健康は十分に守ることができます。
無理に若い頃の髪を取り戻そうとするのではなく、今の髪を丁寧にいたわることが、これからの美しさをつくる第一歩です。年齢に合ったケアを続けながら、自分らしいツヤ髪を育てていきましょう。

